米国務省のプライス報道官は１日の記者会見で、中国が大陸間弾道ミサイル（ＩＣＢＭ）の地下格納庫とみられる多数の施設を建設していると米メディアが報じたことについて、「中国の核兵器が以前の予測よりも早く増えることを示唆している」と述べ、懸念を表明した。その上で中国に対し、軍拡競争のリスクを避けるため対話に応じるよう求めた。
プライス氏は「最小限の抑止力を基本とした数十年来の核戦略から、いかに逸脱しているかを浮き彫りにしている」と強調した。
バイデン米大統領は先月１６日、スイスでロシアのプーチン大統領と会談し、２０２６年に期限が切れる新戦略兵器削減条約（新ＳＴＡＲＴ）の後継体制などを念頭に、米ロで核軍縮に関する協議を開始することで合意した。プライス氏は「同じ原則は中国との対話にも適用される」と指摘し、中国とも核軍縮に向けた交渉を望む姿勢を示した。
