岩手から宮城を流れる東北一の大河、北上川。江戸時代は水運の大動脈として暮らしを支え、明治に入ると蒸気船が人や文化を運んだ。流域の絶景や歴史をたどる冬の北上川の旅
岩手県の中央を貫き、宮城県石巻で太平洋に注ぐ北上川。雄大な流れは、かつて米などの産物を運ぶ大動脈だった。水運を管理した「肝入り」という職の末裔、水の都・盛岡で川船復活を目指す人々が往時を語る。川は異国の文化も運んだ。流域には明治初頭ロシアから伝わった信仰を守り続ける集落も。雪と岩肌が作る水墨画のような絶景の猊鼻渓。石巻のシジミや一関のモチ名人のおばあちゃんなど、食の豊かさも紹介。北上川の魅力を描く