altgolddesu’s blog

つれづれなるままに日暮らし

“総合楽器メーカー”の黒歴史から、今を生き抜くヒントを探る!

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人気講談師の神田伯山が企業の黒歴史”(=苦労の歴史)を講談で語る異色の経済番組『神田伯山のこれがわが社の黒歴史』。ことし3月に放送した『バンダイ・世界一売れなかった次世代ゲーム機』は、SNSでも話題に。

第2回となる今回は、「総合楽器メーカー・ヤマハ」の半導体にまつわるエピソードを紹介します。今や世界中にあらゆる楽器を提供する遠州・浜松の企業・ヤマハ。電子オルガンの音源チップ開発に端を発した、自社での半導体開発事業はPCれい明期の80~90年代に急成長を遂げます。「音のヤマハ」の品質も相まって、一時はアーケードゲームやパソコンの市場を席けんするほどの評判となりました。その流れをモノにしようと、社運をかけて建設した最新鋭の半導体製造工場。『これで「エレクトロニクスのヤマハ」は盤石だ!』と誰もがそう思っていたのですが…。

講談の手法で黒歴史を笑いに昇華しながら、失敗の原因や得られた教訓をあぶり出していきます。黒歴史を解き明かすVTRは、ウルトラ怪獣をコマ撮りで撮影し、再現! そのキャラクターすべての声も、神田伯山さんが熱演します!

とにかく見どころ満載の30分。収録を終えた伯山さんに、第1弾の反響や、今回の黒歴史で印象に残ったことなどを伺いました。

──第1弾の反響があっての第2弾! 放送後の反響はいかがでしたか?

第1弾は、本当にすばらしかったですね。黒歴史の再現VTRをガンプラのコマ撮り映像で演出されていて、それがとにかく人気で。ツイッターでもとても評判がよかったのですが、「神田伯山の講談はいらない」というツイートも発見し、自分への戒めとしてスクショを何枚も撮っておきました(笑)。そういうご感想もありがたいですけどね。

とはいえ、僕も年中ラジオで毒を吐いているので、「黒歴史」のストーリーテラーを僕が担当することに対しては、「なんで?」という疑問は起こりにくいでしょうし、バンダイさんからご登場いただいた方もとってもおもしろい方たちで、すべてがうまくハマった第1弾でした。

そうやって、みなさんに注目いただきましたおかげで、第2弾のお話をいただけたことは、本当にうれしいですし、ヤマハさんに感謝です。今、どの企業さんも本当に厳しい状況が続いていると思うので、前回のバンダイさんみたいに懐が広い会社があるのかなと思っていましたが、ヤマハさんがオファーを引き受けてくれて、うれしかったですね。黒歴史に出ていただけるというのは、会社の業績がいい証しだと思うので、ヤマハさんも今絶好調なんじゃないかな(笑)。

──ヤマハ黒歴史の中で、印象に残っていることは?

みなさんが知っている大企業でも、大失敗をしていたことに、親近感を覚えますよね。失敗をしてもチャレンジを続けて、時代が求めるものを作ることに成功し、事業が復活したお話は、一番グッときました。

自分にも失敗はありますが、それを乗り越えて次にどう生きていくかに、僕は注目しています。じつは私自身も講談がうまくいかない日もあるわけです。でもそれは重要ですね。なぜダメだったか分析して次に生かすという作業を何度も繰り返します。失敗が一番糧になるんで。一番簡単なのはお客様のせいにすることで(笑)、それは最終手段です。そこで悔しい気持ちになりますが、でも本質的な解決をするには、やっぱり失敗に向き合って、次の高座でお客様にいい反応をいただくしかないんです。

番組で取り上げるエピソードから感じることは、「失敗しても止まらずに動き続けないといけない」ということ。これはどんなことにも通じると思いますね。

成功談って自慢にも聞こえて楽しくないですけど、失敗談はみんなで笑えますし、教訓にもなります。自分も恥をさらすことが多いですが、意外にみなさん喜んでくれます。先日、ラジオで僕の薄毛治療の話をしたところ、とある企業さんからオファーをいただきまして。仕事につながることがあったんです。失敗や黒歴史って、恥じることではないのかもしれないですね。

──最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

黒歴史」というちょっとダーティーなイメージがありますが、見てみると失敗談をポップに楽しめて教訓も得られる、とても良質な番組です。
黒歴史のVTRはコマ撮り映像の演出で、今回は「ゼットン」や「メトロン星人」などのウルトラ怪獣で再現されます。コマ撮りに関しては、スタッフさんがとんでもない時間を費やした力作ですし、僕も怪獣それぞれの声を一生懸命気持ちを込めて演じているので、マニアの方もそうでない方も、皆さんに喜んでいただけたら幸いです。
そして、ご覧になられる方の中に、黒歴史をお持ちの企業のご関係者がいらっしゃいましたら、ぜひネタを提供していただき、第3弾、第4弾…につながったらうれしいですね(笑)。

ヤマハシンセサイザー