数学の歴史(’19)
第5回 アラビアの代数学
アラビア数学の中でもっとも発達した分野のひとつである代数学を取りあげ、その成立から高度に展開するまでを概観する。2次方程式の代数的解法、3次方程式の幾何学的解法にも言及し、その中で数概念が変化していった経緯を見ていく。
【キーワード】
ジャブルの学、フワーリズミー、図解、オマル・ハイヤーム
担当講師:三浦 伸夫(神戸大学名誉教授)
ギリシャ -> アラビア
エジプトの計算家
西方アラビア (マグリブ、Maghreb、مغرب)・東方アラビア
マグリブ(Maghreb、مغرب)は、アラビア語で「日が没すること、没するところ」を原義とする語。マグレブとも言う。「西方」の意味を持ち、地域名としても用いられる。また、
第1回 古代エジプトの数学
導入として数学史とは何かを説明する。古代エジプトには数学という単語はない。しかしそこには他の初期文明同様具体的計算例からなる数学テクストが存在していた。そこに見える計算法を紹介する。また誰がどのような目的で計算したかという、文化的社会的背景にも注目する。
【キーワード】
数学史とは、ヒエログリフ、単位分数、リンド・パピルス
第2回 古代ギリシャの数学
古代ギリシャにおける数学の発生と展開を歴史資料から概観し、古代ギリシャ数学の特徴を明らかにする。その後アルキメデスの計算法について検討する。さらに古代数学のその後の推移にも言及する。
【キーワード】
ピュタゴラス、マテーマティカ、アルキメデス、発見の方法
第3回 エウクレイデス『原論』と論証数学
論証数学のモデルであるエウクレイデス『原論』を取りあげ、古代ギリシャにおける論証数学の成立と展開について言及する。そして『原論』の内容と構造を具体的に紹介し、数学における証明の意味について考える。
【キーワード】
エウクレイデス『原論』、論証数学、比例論、証明
第4回 アラビア数学の成立と展開
アラビア数学の成立とその展開を、文化的背景を視野に入れながら述べていく。またインド・アラビア式計算法やゼロの起源と特徴を解説し、それらを用いた具体的計算法を紹介する。
【キーワード】
アラビア数字、ゼロの概念、位取り記数法、アルゴリズム