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つれづれなるままに日暮らし

東成区大今里出土の鯨骨

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東成区大今里出土の鯨骨

 昭和41年8月11日夜、大阪市東成区の地下鉄千日前線の工事現場(大今里本町二丁目=現・大今里三丁目)で、地下14メートルから、鯨の頭部の骨が出土した。
 新聞では、骨の種類は頭蓋骨の後ろの部分と前頭骨の破片でナガスクジラ科と発表されている。
 巽町出土の物と同様大阪市立長居自然史博物館に展示されている。
 (『巽神社誌』2006年刊、70頁「古代の巽」より)

 今日、長居自然史博物館に展示されている骨の実物を見せて貰った。展示場には各所から出土した鯨骨の色んな部位がまとめて置かれている。大今里出土の頭骨は、スペースの中央辺りに配置されていて、ラベルには「ミンククジラ」と表示されていた。
 学芸員の方の話によると、くちばし(上あご)の部分は掘り出す時に折れてしまったらしい、とのこと。そのため、新聞記事の写真とは全然形が違うので、ガッカリだった。


↑【写真下】はその「ミンククジラ」の頭骨を横から見たもの。
鬼の角のように突き出ているのは、顴骨(頬ぼね)なのだそうだ。そして、はじめの新聞記事の写真で眼窩のように見える部分は、頬ぼねの下、つまり骨のないほっぺたの部分であるらしい。
 その関係を、博物館入り口手前に宙吊りにされている、シロナガスクジラの全体骨と比較してご説明頂いた。
 それの眼窩はなるほど小さいものだった。(下あご骨の上方に小さな丸い孔が透けて見える部分)