6世紀はじめ、ヤマト政権に地方出身の大王が登場した。継体天皇だ。なぜ地方にいた王族が選ばれたのか?謎に包まれたその実像に迫ると知られざる古代日本が浮かび上がる。
まだ日本が倭国と呼ばれていた6世紀はじめ、ヤマト政権にかつてない大王が登場する。地方の王族出身の継体天皇だ。なぜ地方出身の大王が誕生したのか?そこにはカリスマだった雄略天皇死後のヤマトの衰退と地方勢力の台頭があった。新たな大王に選ばれた継体天皇の力の源泉は、地方豪族の後押しと朝鮮半島・百済王との親交、そして戦略物資・鉄の掌握だった。最後にライバルとして登場するのは九州の大豪族。継体天皇の選択は?