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つれづれなるままに日暮らし

「宇宙帆船」ジェームズウェッブ望遠鏡、観測位置へ 天界の謎解きに挑む

news.yahoo.co.jp 

打ち上げ予定が14年も延期

ジェームズウェッブは過去に例のないほど複雑に畳まれており、NASAは「giant high-tech origami(巨大なハイテク折り紙)」と表現する。機体には、その1カ所が故障すると全体が機能しなくなる部分が344カ所もあり、多くが展開機構。主鏡や、望遠鏡本体を太陽光などから守る日よけをはじめ、これらの機構は開発の大きなハードルとなってきた。

展開したジェームズウェッブは、ハッブルの直径2.4メートルを大幅に上回る6.5メートルの主鏡や、長さ21メートル、幅14メートルというテニスコート大の日よけを持ち、重さは6.2トン。名称は1960年代にアポロ計画などを指揮したNASA2代目長官の名にちなむ。

巨大な日よけが船体、主鏡が帆に見え、宇宙帆船のようだ。ハッブルなどの、地上で使う円筒形の望遠鏡をそのまま大型化したような姿とは随分と異なる。主鏡を構成する六角形の鏡18枚を微調整しながら、観測位置へと航行中だ。

天体望遠鏡をわざわざ宇宙に持っていくのは、地上とは異なり大気の影響を受けず、クリアな画像を得るため。米欧が1990年に打ち上げたハッブルは可視光を中心に近赤外線、近紫外線を捉え、大きな成果を上げてきた。

これに対しジェームズウェッブは、観測波長を近赤外線と中間赤外線に特化し、これらにより「従来よりはるかに鮮明かつ好感度に観測する」(NASA)。138億年前の宇宙誕生からわずか2億年後の銀河や星を観測し、宇宙の歴史の解明につなげる。宇宙初期の光は、はるか彼方から長時間かけてやってくる。宇宙は膨張を続けているので、光は飛び続けるうちに波長が伸び、もともとが可視光でも赤外線に変わる。この赤外線をしっかり捉えようというのだ。また、赤外線は観測の邪魔になる宇宙空間のちりをすり抜けてくれる。

赤外線は熱を持つ機体自体からも出て、観測を妨げる。太陽光から望遠鏡を守る必要もある。そこで望遠鏡部分を低温に保とうと、5層の高分子材料にアルミニウムを蒸着させた日よけを採用した。機体のうち太陽光が当たる部分は110度に達するが、日よけに守られた部分は氷点下237度を保つという。

開発のミスも災いし、1990年代半ばに5~10億ドルとされた開発費は結局、100億ドル(1兆1000億円)にまで膨らんだ。打ち上げは2007年の予定から何度となく延期に。一時は計画中止の主張や、実現を疑問視する声も高まった。

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