母さんのバラちらし
真子は同じ銀座の和食店「さかい」の店主、酒井哲也と付き合って1年になる。進展のない哲也に少々不満な真子。そんな折、鱚一郎の妻佳奈子が破水して病院に運ばれた。一緒に病院へと鱒之介を急かす真子だが、鱒之介は出前があると断る。「父さんはいつもそう。母さんのときだって・・・」と怒る真子。無事鱚一郎の女の子は生まれた。旬が「これ、父さんから」と言って真子たちに子持ち昆布を差し出す。わざわざ仕入れた子持ち昆布の飾り寿司だった。
真子が職人と付き合っていると知り、不安な鱚一郎。もし結婚したら出版社をやめ、酒井を手伝うつもりだと明言する真子。ただ、職人と結婚するのは母さんの二の舞になりはしまいかと心配な鱚一郎は酒井の店を訪れる。真子が仕事を続けたいなら自分は止めないと言う酒井にあなたの真剣さはその程度なのかと憤慨して店を出る鱚一郎だった。店では自分の覚悟が酒井に伝わらないと涙ぐむ真子がいた。そんな真子に鱒之介が作ったのはあの母さんが得意だったバラちらしであった・・・。