「ハハキトク」の報を受け、備中高梁へと向かった博とさくらは、葬儀にやってきた旅先の寅さんとバッタリ再会。博と父・飃一郎の関係はギクシャクしているが、寅さんは飃一郎と意気投合して高梁に残る。そこで「本当の人の暮らし」についての説教を受け、反省の気持ちと共に柴又へ。同じ頃、門前では、六波羅貴子(池内淳子)が喫茶店「ローク」を開店。女手一つで、小学生の息子を育てる貴子に、寅さんの想いは募るばかり・・・
シリーズ好調のなか、洋画専門劇場・丸の内ピカデリーでロードショー公開された。旅役者の坂東鶴八郎(吉田義夫)とその娘・大空小百合(岡本茉莉)の交流は、本作より始まった。名優・志村喬演じる飃一郎が、寅さんに語る「庭先に咲いたりんどうの花」のエピソード。旅人である寅さんと、定住者である貴子の束の間のひとととき。丁寧な山田演出が堪能できる。森川信のおいちゃんは本作が最後となった。
- ● 静岡県 下田市/雨のなか、坂東鶴八郎一座(磯野漁協会館)を訪ねる。
- ● 静岡県 下田市/松崎屋まで、小百合が寅さんを見送る。
- ● 岡山県 高梁市 備中高梁駅/博とさくら、降り立つ。
- ● 岡山県 高梁市/博の実家。博の母の葬儀に寅さんも参列。
- ● 山梨県 八ヶ岳の見える田舎道を寅さんが歩いていると、坂東鶴八郎一座とばったり再会。
/撮影は薬師院