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(昭和58年12月 公開)
博の父・飃一郎の墓参で、備中高梁にやってきた寅さん。蓮台寺の住職・石橋泰道(松村達雄)の娘・朋子(竹下景子)に一目惚れした寅さんは、二日酔いの住職に変わって、見よう見まねで法事を勤め上げてしまう。そんなある日、飃一郎三回忌で、さくら夫婦は満男とともに岡山へ。相続をめぐる兄弟の対立もあり、すっきりしない博たち。しかも法要で読経をしたのは、なんと寅さんだった・・・
第8作『寅次郎恋歌』で家庭の大切さを、第22作『噂の寅次郎』で人間のはかなさを、寅に教えてくれた飃一郎の法事で、岡山にやってきたさくらたちは、寅さんが坊さんになっているのでビックリ!という、もっともスリリングかつ喜劇的な展開となる。啖呵売で鍛えた説法は、なによりもありがたい効力を発揮し、寅さんは水を得た魚のよう。朋子の弟の中井貴一と、幼なじみの杉田かおるのエピソードを絡めつつ、朋子のために僧籍に入る決意までする寅さんの奮闘努力ぶりが描かれた、幸福感に満ちた一篇。
啖呵売
え、おばあちゃんは九十二歳の天寿をまっとうしたと伺っております。本日この七回目の法要に、かくも大勢の関係者が集まられるということで、個人の人柄が偲ばれます。人間この世に生まれて来る時もたった独り。そして、死んでいく時もたった独りでございます。なんと寂しいことではございませんか・・・天に軌道があるごとく、人それぞれに運命の星というものを持っております。(備中高梁・ハンコ屋の法事での説法)
- ● 秋の吉備路/国鉄吉備線に乗った寅さん、旅の父娘と出会う
- ● 岡山県 総社市 上林 備中国分寺跡/梅林のなか、父娘とピクニックに興じる寅さん
- ● 岡山県 高梁市/寅さんが高梁川の渡しに乗って、町に向かう
- ● 岡山県 高梁市 紺屋町(美観地区) 白神食品店/寅さんが公衆電話から柴又に電話をする
- ● 岡山県 高梁市 蓮台寺/撮影は薬師院
- ● 岡山県 高梁市 武家屋敷通り/博の実家(岡村邸)
- ● 岡山県 高梁市 本町 油屋旅館/博たちが宿泊
- ● 鳥取県 江府町 御机/伯耆大山南壁を撮影する一道
- ● 岡山県 高梁市 旭町 備中高梁駅/さくらたちを寅さんと朋子が見送る
- ● 岡山県 高梁市/高梁川で釣りをするハンコ屋とタクシー運転手
- ● 東京都 渋谷区/渋谷駅で一道を待つひろみ
- ● 広島県 尾道市 因島大橋近く/旅の父娘に再会