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つれづれなるままに日暮らし

白神山地 誕生の秘密 海底火山の噴火でできた柔らかい堆積岩が隆起

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8,000年前 白神山地のブナの原生林

世界遺産白神山地の一年!春夏秋冬の絶景】
1993年、日本最初の世界遺産になった「白神山地」。青森、秋田にまたがる、8千年の歴史をもつブナ原生林。樹氷の冬、雪崩の春、雲海の夏、紅葉の秋など、四季を撮影。
1993年、日本最初の世界遺産になった白神山地。青森と秋田にまたがり、8千年の歴史をもつ広大なブナの原生林が広がる。この手付かずのブナ原生林はきわめて貴重。今回、一年におよぶ白神山地の撮影を敢行!樹氷の冬、雪崩の春、雲海の夏、紅葉の秋など、四季折々の絶景が見所。
ディレクター/三浦上
一年をかけて絶景を追った撮影。白神山地のスケール感を出すため、空撮は最新の防振装置「ショットオーバー」を搭載のヘリコプターを使用しました。

 

白神山地 

──まずは今回の世界遺産白神山地」について教えてください。

三浦ディレクター(以下、三浦):日本で最初に登録された自然遺産の中の1つです。秋田県北西部と青森県南西部にまたがる約13万ヘクタール、東京ドーム2万7660個もの広さを持つ山地で、そのうち1万7000ヘクタールが世界遺産の対象エリアです。その登録理由は、人の影響をほとんど受けていないブナが世界でも類を見ない規模で分布していることです。ブナはかつて北日本に広く分布していたのですが、杉などの実用的な木に植え替えるために切られてしまい、大規模なブナ林はこの白神山地に残されるのみなのです。

──非常に貴重な自然が残されている場所なのですね。白神山地はこれまでも番組で何度か取り上げられていますが、過去の回と今回との違いは?

三浦:今回は、白神山地を番組として初めて4Kで撮影しようということになりました(※HDに変換して放送)。さらに単に1つの時期に撮影するのではなく、1年間をかけて四季折々の白神山地を撮影することにしたのです。

──1年を通じてというのは大変な取材ですね。撮影は、どの季節から始まったのでしょうか?

三浦:1年前の冬から白神岳の山頂に登り冬景色を撮り始めようとしたのですが、豪雪に阻まれてしまい登頂を断念せざるを得ないということもありました。そこで白神山地の冬の終わりである5月からまだ雪がたっぷりと残る山を撮影するところから始まりました。

──冬から春の移り変わりから撮影が始まったということですね。

三浦:はい。この撮影の時には雪崩をカメラに収めることもできました。春になり日差しが当たり始めると、温められたブナの表皮の熱が、根元の雪を溶かしていきます。その雪解け水が集まり、沢を流れ、やがて滝となります。番組では春の訪れとともに動き出す白神山地の動物たちもご紹介します。雪解けのあと、梅雨に入り雨が降るとブナの枝葉から集まった水が幹の表面を流れ、また根元へと集まります。ブナの根元に蓄えられた水が夏には発散され雲ができ、その雲がまた雨をもたらします。たくさんの水を蓄えるブナを中心として、白神山地では水が地と天を循環しているのです。

──森があるだけでなく、水が豊かということが白神山地の特徴なのですね。

三浦:そうなのです。そのため、白神山地は天然の水がめと呼ばれています。世界遺産地域だけではなくその周辺にも多くの沢や滝、湖があります。番組では、実は33個あるのに「十二湖」と呼ばれる湖の1つである「青池」をご紹介します。文字通り、不思議な青い水を湛えた湖です。また、白神山地を代表する「暗門の滝」の、険しい山を流れ落ちる様子をワンカットで捉えた映像もお見せします。水がめというだけあって、夏から秋にかけても、水の流れが豊富なのです。紅葉の時期は短いのですが、そのタイミングで撮影した実に美しい色とりどりな山の景色もしっかりお見せします。

──やはり東北の秋は短いのですね。貴重な映像が楽しみです。

三浦:先日、初冬にブナの樹氷の撮影もして、これで季節を一周した撮影が完了しました。冬の映像で見ていただきたいのは、白神山地の沖合の日本海沖の様子です。沖合で対馬暖流と、白神山地から流れ出した冷たい水を含む海流が混じり合うことなく流れていて、潮目と呼ばれる境界線が出来ています。のです。この暖流によって発生した水蒸気がドカ雪を山に降らせると、ブナ林は氷と雪に覆われる冬を迎え、また春を待ちます。

──どうして、この土地にブナ林ができたのでしょうか?

三浦:白神山地の誕生の秘密はその土地にあります。海底火山の噴火でできた柔らかい堆積岩が隆起によって持ち上げられたのが、白神山地といえます。白神山地の沢で、貝の化石を見ることができます。そこがかつては海の底だった証拠です。岩が柔らかく、崩れやすいため、深い谷と多くの滝が形成されました。ブナは、こうした岩が崩れた土壌で育つのに適した木だったのです。

かつては海底だった土地が隆起してできた白神山地。その証拠に貝の化石が見つかります。

──ブナ林が残る条件が整っていたのですね。

三浦:白神山地のブナ林は8000年前からあったそうです。ブナの木の寿命はおよそ200年で、世代交代を繰り返して森を保ってきたのです。森の中では、寿命だけでなく、クマゲラがブナに掘った巣の跡のために、幹が空洞化してしまって倒れる木もあります。倒れた木は、森の栄養となり、次の世代のブナへ命を繋いでいるのです。山自体が1つの大きな生命のような存在に感じました。

──そのように感じるのは、四季を通じて白神山地と向かい合ってきた三浦ディレクターだからこその感覚ですね。1年間さまざまな景色を撮影してきた上で、改めて今回の見どころを教えてください。

三浦:白神山地の中心にある、広さ1万ヘクタールの核心地域は、保護のために人の立ち入りが禁止されていて、地上からの撮影はできません。そこで今回はヘリとドローンによる空撮を駆使して、上空から白神山地の山そのものに迫っています。特にヘリでの撮影は、高性能なカメラ安定器を搭載した機体と4Kカメラを使用することで、美しい映像を収めることができました。この空撮で、他では見たことがないほどブナが密生している核心地域の様子を捉えています。もう1つ注目していただきたいのは、青森を代表する山、岩木山越しの白神山地です。白神山地では雲がかかることが多いため、1週間ほど待機してやっと晴れた日に撮った貴重な映像です。最初は白神山地だけを撮ろうとしたところ、飛んでみたらあまりに岩木山も美しいので、一緒にカメラに収めました。火山である岩木山と隆起によってできた白神山地の対比が面白い映像を堪能ください。

──最後に視聴者の皆さまへメッセージをお願いします。

三浦:山間に広がる雲海や、夕日に照らされて赤く染まる山々など、長期間にわたる取材で収めた映像の中から、特に美しい白神山地の姿をお届けしますので、ぜひご覧ください。

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