www.google.com 死亡: 1239年3月28日, 島根県 隠岐諸島
平成元〜2年度にかけて各自の専門分野での資料収集に努め,その結果いくつかの成果が得られ,研究論文としてまとめることができ,また今後の研究の基礎を築くことができた。
1.松尾寿は隠岐地方遺存の近世古文書(村尾家文書,村上家文書,松浦家,藤田家,渡辺家文書)を調査し,前年度の2論文の次いで,本年度は「流人の結婚について」の論文にまとめた。
2.道重哲男は広島大学附属図書館所蔵の
のうち隠岐国関係史料の探訪調査を行ない,隠岐各村・各地域ごとの村落構造の特質を明らかにしていく上での基礎的史料を収集した。
3.森本益之は専門の刑事法学の立場から,流刑制度の刑法史的分析を進める上で総合研究を援助した。
4.井上寛司は活字史料の検索を行なうとともに,山口県立文書館,京都大学国史研究室等でそれぞれ未刊史料の検索を行ない,これまでに収集しえた古代・中世隠岐流人の史料を今後の流人史研究の基礎的文献としてまとめた。
5.芦田耕一は隠岐の村上家,高田神社所蔵の和歌資料および国文学研究資料館,大阪府立図書館等の後鳥羽院奉納和歌関係資料を収集し,研究成果の一部を「村上助九郎氏所蔵『和歌』ー解題と翻刻ー」にまとめた。
6.竹永三男は島根県立図書館,隠岐郡各町役場,京都大学文学部国史研究室等で流刑制度の廃絶と隠岐島近代化過程の分析のための史料調査を行ない,隠岐流人の明治維新後の処遇についての新史料を得た。
7.福田景道は前年度の引き続き後鳥羽院と後醍醐帝の隠岐配流に関連して『増鏡』などの文献にあたり,歴史文学としての『増鏡』の構成についてまとめた。