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つれづれなるままに日暮らし

第7回 電子分光1−光電子分光 @ 分子分光学(’15)

分子分光学(’15) シラバス

分光学は「見るという行為」を突き詰める学問である。目的に応じてエネルギー・時間・空間の観点で高度化した光を用いることにより、肉眼の限界を超えて自然の本性に迫ることが可能となる。本講義では、適宜必要となる光学・電磁気学量子力学量子化学の知識を整理しながら、特に分子を観測する分光法について学ぶ。分子を見るために高度な発展を遂げた分光手法の適用領域は、生命機能を含む物質科学全般に拡がっている。それらの応用事例についても学び、最先端の物質科学研究を概観する。

量子力学に基づいた分子の構造と性質、光と分子の相互作用を理解する。分子の量子的な性質を利用した各種の測定法の原理とその適用例を学ぶことによって分子に対する理解を深める。これらを通じて、分子に基づいて様々な現象を理解するものの見方を習得する。

「初歩からの物理」「初歩からの化学」を予め履修していることが望ましい。また,「物理の世界」も参考になろう。量子力学についてより詳しく学びたければ,併せて「量子と統計の物理」を履修するとよい。

第7回 電子分光1−光電子分光

光電子分光法とは、光電効果を利用して分子の電子構造を直接観測することが可能な分光法である。分子の電子構造を特徴づける分子軌道について学び、その結合性・反結合性について理解する。実測の光電子スペクトルに基づいて、分子内の化学結合についての議論が可能であることを学ぶ。

【キーワード】
光電効果二原子分子のハミルトニアン、ボルン・オッペンハイマー近似、分子軌道、二原子分子のAufbau原理と化学結合

原子の光



原子の第一イオン化エネルギー /eV

担当講師:濱田 嘉昭(放送大学名誉教授) 安池 智一(放送大学准教授)