11隻中3隻はメンテナンス中
アメリカ海軍は2023年11月14日、西太平洋、フィリピン海で2隻の原子力空母が並走する画像を公開しました。
説明によると、撮影は先週6日とのこと。画像に収まっているのは「カール・ヴィンソン」と「ロナルド・レーガン」で、両者ともにニミッツ級に属する同型艦です。
これは同月4日から7日にかけて沖縄東方海域において行われていた日米共同訓練に参加していたからで、このときは海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「ひゅうが」などともに艦隊を組んだりしていました。
一方、ほぼ同時期、アメリカ海軍は地中海、イスラエル沖に原子力空母2隻を展開させています。こちらは最新の「ジェラルド・R・フォード」と、ニミッツ級の「ドワイト・D・アイゼンハワー」ですが、そこで2隻の米空母はイタリア海軍と共同演習を実施するとともに、戦闘が続くパレスチナ自治区ガザの状況を注視するかのように地中海に展開し続けています。
ちなみに、これとは別にアメリカ海軍では7隻の原子力空母を現役運用しています。アメリカメディアによると、このうち3隻が整備中とのこと。最も大掛かりな炉心交換まで行う大規模オーバーホールの真っ最中なのが「ジョン・C・ステニス」。定期整備中なのが「ハリー・S・トルーマン」、そして「ジョージ・H・W・ブッシュ」は東海岸にあるノーフォーク海軍基地でメンテナンス中です。
残り4隻のうち1隻、「ジョージ・ワシントン」は来年(2024年)「ロナルド・レーガン」と入れ替わる形で横須賀配備となるため、その準備中。残る3隻、すなわち「ニミッツ」「セオドア・ルーズベルト」「エイブラハム・リンカーン」はアメリカ近海で訓練中だといいます。
いぜれにせよ、世界的なホットスポット2か所に原子力空母を2隻ずつ展開させられるという点で、やはりアメリカ海軍は他国の海軍とは比べ物にならないほど圧倒的に高い戦力投射能力を持っているのは間違いないようです。