料亭で働く民子は、ジュエリーデザイナーを夢見ながらも、寝たきりで嫉妬深い夫を抱え、絶望の闇から抜け出すことができずにいた。そこへミステリアスな男、小滝が現れ、「行き先のわからない乗り物にのってみませんか」と告げる。そんな彼女に用意されていたのは政財界の黒幕の愛人というポジションだった…。
夫を火事に見せかけて殺害した民子（米倉涼子）。そんな民子に刑事の久恒（仲村トオル）が近づいてきた。一方では小滝（佐藤浩市）と秦野（吹越満）に呼び出される。民子は改めて自分を鬼頭の愛人に仕立て上げた小滝らの目的を探ろうとするが…。
民子を夫殺しの犯人だと確信する刑事、久恒が小滝の元へ。アリバイ作りに小滝が手を貸したのではと言う久恒に対し、事件当夜は芳仙閣へ行ってさえいないと小滝は告げる。密にふたりの話を聴いていた民子は、アリバイを証言しなかった小滝を責めるが、逆にしばらくは個人的な接触は避けようと告げられてしまう。
小滝（佐藤浩市）と密会していた民子（米倉涼子）の前に小滝のフィアンセと思しき女性が現れる。彼女に気づいた小滝は、民子を置いて店を出ていってしまう。一方、鬼頭家に戻った民子は黒谷に自分を襲わせたのは米子の仕業と確信。腹をたてた民子は、鬼頭に愛撫される姿をわざと米子に見せつけ…。
殺人さえもためらいのない秦野（吹越満）や小滝（佐藤浩市）の恐ろしさを目の当たりにした民子（米倉涼子）。彼らの道具で終わりたくないと、新進気鋭の若手国会議員の間宮に接近。そして民子はマスカレードの事業を拡大し、ゆくゆくは東証一部上場を目指す意志を小滝らに伝えるのだが…。
鬼頭から日本刀を鼻先に突きつけられ、民子との関係を説明するよう迫られた小滝は「これは、私の女です」と言い切ってしまう。さらに鬼頭は「３人のうちのひとつの命を、ここで断ち切れ」民子に刀を握らせ、究極の選択を迫る。戸惑う民子の目の前で、民子の体に惚れたと言い放つ小滝。それに対し、鬼頭は……。
鬼頭が食事中に突然嘔吐した。医師によると、食事に毒物が混入していた可能性があるという。食事を用意したのは米子だったが、食べさせたのは民子。秦野は鬼頭の命に別状がないことを確認すると、民子と米子を呼び寄せ「あなたがたどちらかが、嘘をついている…」と告げて…！？
