時は幕末、東北地方の小さな藩で暮らす下級武士に下された非情な藩命。彼が剣術の師匠から授かった門外不出の「隠し剣鬼の爪」とは？そして、かつての奉公人との身分違いの恋のゆくえは？
「たそがれ清兵衛」に続き、山田洋次監督が藤沢周平作品を映画化した本格時代劇。主演は「息子」の永瀬正敏、「小さいおうち」の松たか子。共演は吉岡秀隆、小澤征悦、倍賞千恵子、田中泯、小林稔侍、緒形拳ほか。
永瀬正敏（片桐宗蔵）
松たか子（きえ）
吉岡秀隆（島田左門）
小澤征悦（狭間弥市郎）
田畑智子（島田志乃）
高島礼子（狭間桂）
倍賞千恵子（片桐吟）
田中泯（戸田寛斎）
小林稔侍（甲田）
緒形拳（堀将監）
幕末の東北・海坂藩。平侍の片桐宗蔵（永瀬正敏）は、母（倍賞千恵子）と妹の志乃（田畑智子）、女中のきえ（松たか子）と、貧しくも笑顔の絶えない日々を送っていたが、やがて母は亡くなり、きえは大きな油問屋に嫁いでいった。その後、きえが幸せに暮らしていると思っていた宗蔵は、彼女が過労で倒れ病床に臥せっていると聞いて驚く。嫁ぎ先へ乗り込み、強引にきえを連れ帰る宗蔵。きえの体は順調に回復するが、再び別れの日が。
そんな中、藩の江戸屋敷で謀反を企て捕えられた狭間弥市郎（小澤征悦）が、牢を破り百姓の家に人質を取って立て籠もった。弥市郎は藩内きっての剣豪。そこで大目付の甲田（小林稔侍）は、彼と同じ剣術指南役・戸田寛斎（田中泯）の門下生だった宗蔵に討手を命じる。盟友を斬れという藩命に抗えない宗蔵は…。
