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NHK受信契約訴訟 契約義務づけ規定は合憲 最高裁大法廷
12月6日 18時32分
NHKが受信契約の申し込みに応じない男性に対して起こした裁判で、最高裁判所大法廷は、「受信料は憲法の保障する表現の自由のもとで国民の知る権利を充たすための制度で合理的だ」として、テレビなどを設置した人に受信契約を義務づける放送法の規定は憲法に違反しないという初めての判断を示しました。
NHKは、テレビなどの設置者のうち、繰り返し受信契約を申し込んでも応じない人たちに対して、申し込みを承諾することや受信料の支払いなどを求める訴えを起こしています。

このうち都内の男性に対する裁判では、設置者に受信契約を義務づける放送法64条の規定が憲法に違反するかどうかや、契約がいつ成立するかなどが争われました。

6日の判決で、最高裁判所大法廷の寺田逸郎裁判長は、NHKの受信料について、「NHKの公共的性格を特徴づけ、特定の個人、団体または国家機関などから財政面での支配や影響が及ばないようにしたものだ。広く公平に負担を求めることによってNHKが放送を受信できる人たち全体に支えられていることを示している」と指摘しました。

そのうえで、放送法の規定が憲法に違反するかどうかについて、「受信料の仕組みは憲法の保障する表現の自由のもとで国民の知る権利を充たすために採用された制度で、その目的にかなう合理的なものと解釈され、立法の裁量の範囲内にある」として、最高裁として初めて憲法に違反しないという判断を示しました。

また、受信契約に応じない人に対しては、NHKが契約の承諾を求める裁判を起こして判決が確定した時に契約が成立し、支払いの義務はテレビなどを設置した時までさかのぼって生じるという判断も示しました。

判決では裁判官15人のうち鬼丸かおる裁判官が、契約者に受信料の支払いという経済的負担をもたらすことを考えると、契約の内容は法律で具体的に定めるのが望ましいという補足意見を述べたほか、木内道祥裁判官は、裁判の判決によって契約を成立させることはできず、別の形でNHKが請求すべきだという反対意見を述べました。
男性側 「納得いかない判決」
男性の弁護団高池勝彦弁護士は「受信料が憲法違反ではないという最高裁大法廷の判決には、納得いかない。受信料制度の改革には役立たないし、NHKの抜本的な見直しにはつながらない」と話していました。
NHK「主張が認められた」
NHKは「判決は公共放送の意義を認め、受信契約の締結を義務づける受信料制度が合憲であるとの判断を最高裁が示したもので、NHKの主張が認められたと受け止めています。引き続き受信料制度の意義を丁寧に説明し、公平負担の徹底に努めていきます」とコメントしています。
総務相「引き続き公平負担の確保取り組みを」
野田総務大臣は「判決においては、放送法64条1項の規定は憲法上許容される立法裁量の範囲内であり、合憲であると判断されたものと考えている。NHKにおいては、受信料が広く国民・視聴者に負担していただいているということを踏まえ、引き続き丁寧に受信料の公平負担の確保に向けた取り組みを推進することを期待している」というコメントを発表しました。
裁判で争われた4つの論点
この裁判では、4つの論点が争われました。

1つ目は、「放送法64条の規定が憲法に違反するかどうか」です。

放送法64条は、「協会(NHK)の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」と規定しています。最高裁判所大法廷は、「受信料の仕組みは、憲法の保障する表現の自由のもとで国民の知る権利を充たすために採用された制度で、その目的にかなう合理的なものと解釈され、立法の裁量の範囲内にある」と指摘しました。
そのうえで「受信契約を結ぶことで支払い義務を生じさせるのは、NHKがテレビなどを設置する人の理解をえてその負担によって支えられる事業体であることに沿ったもので、妥当な方法だ」として憲法に違反しないと判断しました。

2つ目は、「受信契約はどの時点で成立するか」です。

これについて最高裁は、「契約を申し込んだ時に契約が成立する」というNHKの中心的な主張は認めず、「NHKが裁判を起こして訴えを認めた判決が確定した時」だと判断しました。

3つ目は、「いつから支払いの義務が生じるか」です。

NHKが「受信機を設置した時」だと主張したのに対して、男性側は「契約が成立した時」だと反論していました。最高裁は、「同じ時期に受信機を設置したのにすぐに契約を結んだ人と結ばなかった人との間で支払うべき受信料に差が生まれるのは公平とはいえない。受信機を設置した時に支払い義務が生じるとした規定は、公平を図るうえで必要かつ合理的だ」としてNHKの主張を認めました。

そして4つ目は、「いつから時効によって支払い義務が消滅するか」です。

受信料の時効は5年ですが、いつから数えて5年なのかが争われていました。最高裁は、判決が確定して契約が成立した時が起点になるという判断を示しました。契約の成立から5年が経過すると、5年以上前の分の支払い義務は消滅しますが、今回のケースでは6日の判決で契約が成立したため、過去の分は時効にならず、テレビを設置した時までさかのぼって受信料の支払いが命じられました。
受信料はNHK運営のほぼ唯一の財源
受信料は、NHKを維持・運営するための、ほぼ唯一の財源となっています。

放送法64条は、NHKの放送を受信することのできるテレビなどの設置者に、受信契約を結ぶことを義務づけ、受信料はこの受信契約に基づいて支払われるものです。税金や広告収入ではない受信料を財源とすることで、国や特定のスポンサーなどの影響にとらわれず、自主・自律を堅持し、公共放送の役割を果たすことを目的としています。

受信料額は、口座振替やクレジットカード払いで支払う場合、地上契約は月額1260円、衛星契約は2230円となっており、社会福祉施設や学校、生活保護の受給者などは、受信料の支払いが免除される規定があります。

平成28年度末時点の有料契約件数はおよそ4030万件、平成28年度の受信料収入は6769億円で、NHKの事業収入に占める割合は96%、受信料の支払い率は79%となっています。

NHK受信契約訴訟 最高裁の判決要旨
12月6日 21時09分
NHKの受信契約をめぐる訴訟で、最高裁判所大法廷が言い渡した判決の要旨は次のとおりです(15人の裁判官のうち14人の多数意見要旨)。
放送法64条1項の意義
(1)ア 放送は、憲法21条が規定する表現の自由の保障の下で、国民の知る権利を実質的に充足し、健全な民主主義の発達に寄与するものとして、国民に広く普及されるべきものである。放送法が、「放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって、放送による表現の自由を確保すること」などとする原則に従って、放送を公共の福祉に適合するように規律し、その健全な発達を図ることを目的として制定されたのは、上記のような放送の意義を反映したものにほかならない。

上記の目的を実現するため、放送法は、公共放送事業者と民間放送事業者とがおのおのその長所を発揮し欠点を補い、放送により国民が十分福祉を享受することができるように図るべく、二本立て体制を採ることとし、その一方を担う公共放送事業者として日本放送協会(NHK)を設立して、その目的、業務、運営体制等を定め、NHKを民主的かつ多元的な基盤に基づきつつ自律的に運営される事業体として性格付け、これに公共の福祉のための放送を行わせることとしたものである。

放送法が、NHKにつき、営利を目的として業務を行うこと及び他人の営業に関する広告の放送をすることを禁止し、事業運営の財源を受信設備設置者から支払われる受信料によって賄うこととしているのは、特定の個人、団体又は国家機関等から財政面での支配や影響がNHKに及ぶことのないようにし、受信設備を設置することによりNHKの放送を受信することのできる環境にある者に広く公平に負担を求めることによって、NHKが上記の者ら全体により支えられる事業体であるべきことを示すものにほかならない。これに加え、放送法の制定・施行に際しては、放送法施行前の旧法下において実質的に聴取契約の締結を強制するものであった受信設備設置の許可制度が廃止されるものとされていたことをも踏まえると、放送法64条1項は、NHKの財政的基盤を確保するための法的に実効性のある手段として設けられたものと解される。

イ そして、放送法64条1項が、受信設備設置者はNHKと「その放送の受信についての契約をしなければならない」と規定していることからすると、放送法は、受信料の支払義務を、受信設備を設置することのみによって発生させたり、NHKから受信設備設置者への一方的な申込みによって発生させたりするのではなく、受信契約の締結(NHKと受信設備設置者との間の合意)によって発生させることとしたものであることは明らかといえる。放送法自体に受信契約の締結の強制を実現する具体的な手続は規定されていないが、民法及び民事訴訟法により実現されるものとして規定されたと解するのが相当である。

NHKは、NHKから受信設備設置者への受信契約の申込みが到達した時点で、あるいは遅くとも申込みの到達時から相当期間が経過した時点で、受信契約が成立する旨を主張する。しかし、NHKの財政的基盤を安定的に確保するためには、基本的には、NHKが、受信設備設置者の理解が得られるように努め、これに応じて受信契約が締結されることにより運営されていくことが望ましく、現に、放送法施行後長期間にわたり受信契約締結の承諾を得て受信料を収受してきた。放送法は、任意に受信契約を締結しない者について契約を成立させる方法につき特別な規定を設けていないのであるから、任意に受信契約を締結しない者との間においても、受信契約の成立には双方の意思表示の合致が必要というべきである。

ウ 受信契約の締結を強制するに当たり、放送法には、その契約の内容が定められておらず、一方、当事者たるNHKが策定する放送受信規約によって定められることとなっているが、受信契約の最も重要な要素である受信料額については、国会がNHKの毎事業年度の収支予算を承認することによって定めるものとされ、また、受信契約の条項はあらかじめ総務大臣の認可を受けなければならないものとされ、総務大臣は、その認可について電波監理審議会に諮問しなければならないものとされているのであって、放送法は、このようにして定まる受信契約の内容が、放送法に定められたNHKの目的にかなうものであることを予定していることは明らかである。また、放送法施行規則23条が、受信契約の条項には、少なくとも、受信契約の締結方法、受信契約の単位、受信料の徴収方法等の事項を定めるものと規定しており、NHKの策定した放送受信規約に、これらの事項に関する条項が明確に定められ、その内容が受信契約の締結強制の趣旨に照らして適正なものであり、受信設備設置者間の公平が図られていることが求められる仕組みとなっている。

(2)以上によると、放送法64条1項は、受信設備設置者に対し受信契約の締結を強制する旨を定めた規定であり、NHKからの受信契約申込みに対し受信設備設置者が承諾をしない場合には、NHKがその者に対して承諾の意思表示を命ずる判決を求め、その判決の確定によって受信契約が成立すると解するのが相当である。

(3)受信設備設置者が放送法64条1項に基づく受信契約の締結義務を受信設備設置後速やかに履行しないことは履行遅滞に当たるから、受信設備設置者に対し受信料相当額の損害賠償を求めることができる旨のNHKの主張については、受信契約の成立により受信設備の設置の月からの受信料債権が発生すると認められるのであるから、受信設備設置者が受信契約の締結を遅滞することによりNHKに受信料相当額の損害が発生するとはいえない。NHKが受信設備設置者との間で受信契約を締結することを要しないで受信料を徴収することができるのに等しい結果となることを認めることは相当でない。
放送法64条1項の憲法適合性
(1)放送法64条1項が憲法13条、21条、29条に違反するとの被告の主張は、《1》放送法が、NHKを存立させてその財政的基盤を受信設備設置者に負担させる受信料により確保するものとしていることが憲法上許容されるか、《2》上記《1》が許容されるとした場合に、受信料を負担させるに当たって受信契約の締結強制という方法を採ることが憲法上許容されるかという問題である。

(2)電波を用いて行われる放送は、電波の有限性などから、元来、国による一定の規律を要するものとされてきたといえる。旧法下においては、放送事業等は、行政権の広範な自由裁量によって監理統制されるものであったため、日本国憲法下において、このような状態を改めるべきこととなったが、具体的にいかなる制度を構築するのが適切であるかについては、憲法上一義的に定まるものではなく、憲法21条の趣旨を具体化する前記の放送法の目的を実現するのにふさわしい制度の定め方には立法裁量が認められる。そして、公共放送事業者と民間放送事業者との二本立て体制の下において、前者を担うものとしてNHKを存立させ、これを民主的かつ多元的な基盤に基づきつつ自律的に運営される事業体であるようにするためその財政的基盤を受信設備設置者に受信料を負担させることにより確保するものとした仕組みは、憲法21条の保障する表現の自由の下で国民の知る権利を実質的に充足すべく採用され、その目的にかなう合理的なものであると解されるのであり、なおその合理性が今日までに失われたとする事情も見いだせないのであるから、これが憲法上許容される立法裁量の範囲内にあることは、明らかというべきである。このような制度の枠を離れて被告が受信設備を用いて放送を視聴する自由が憲法上保障されていると解することはできない。

(3)受信料の支払義務を受信契約により発生させることとするのは、NHKが、基本的には、受信設備設置者の理解を得て、その負担により支えられて存立することが期待される事業体であることに沿うものであり、相当な方法である。受信契約の締結を強制するに当たり、放送法には、契約の内容が定められておらず、一方当事者たるNHKが策定する放送受信規約によってその内容が定められることとなる点については、放送法が予定している受信契約の内容は、NHKの目的にかなうものとして、受信契約の締結強制の趣旨に照らして適正なもので受信設備設置者間の公平が図られていることを要するものであり、放送法64条1項は、受信設備設置者に対し、そのような内容の受信契約の締結を強制するにとどまると解されるから、同法の目的を達成するのに必要かつ合理的な範囲内のものとして、憲法上許容されるというべきである。

(4)以上によると、放送法64条1項は、同法に定められたNHKの目的にかなう適正・公平な受信料徴収のために必要な内容の受信契約の締結を強制する旨を定めたものとして、憲法13条、21条、29条に違反するものではないというベきである。
3 判決の確定により発生する受信料債権の範囲
受信契約の承諾を命ずる判決の確定により発生する受信料債権の範囲

受信契約の内容を定める放送受信規約には、受信契約を締結した者は受信設備の設置の月から受信料を支払わなければならない旨の条項がある。同じ時期に受信設備を設置しながら、速やかに受信契約を締結した者と、その締結を遅延した者との間で、支払うべき受信料の範囲に差異が生ずるのは公平とはいえないから、上記の条項は、受信設備設置者間の公平を図るうえで必要かつ合理的である。上記の条項を含む受信契約の承諾の意思表示を命ずる判決の確定により同契約が成立した場合、同契約に基づき、受信設備の設置の月以降の分の受信料債権が発生するというべきである。
4 受信料債権の消滅時効の起算点
受信契約に基づき発生する、受信設備設置の月以降の分の受信料債権の消滅時効の起算点

消滅時効は、権利を行使できる時から進行するところ、受信料債権は受信契約に基づき発生するから、受信契約が成立する前には、NHKは、受信料債権を行使できない。通常は、受信設備設置者がNHKに対し受信設備を設置した旨を通知しない限り、NHKが受信設備設置者の存在を速やかに把握することは困難と考えられ、他方、受信設備設置者は受信契約締結義務を負うのであるから、受信契約を締結していない者について、これを締結した者と異なり、受信料債権が時効消滅する余地がないのもやむを得ない。受信契約に基づき発生する受信設備の設置の月以降の分の受信料債権の消滅時効は、受信契約成立時から進行すると解するのが相当である。

NHK受信料制度「合憲」 最高裁が初判断 携帯視聴では論点残る 産経ニュース-1 時間前

  • 「受信設備を設置した者は、NHKと受信についての契約をしなければならない」とした放送法の規定の合憲性が最大の争点。900万件以上とされる未契約世帯への徴収業務に大きな影響を与えそうだ。

NHKと受信 未契約世帯

NHK受信料:制度は「合憲」 最高裁が初判断 - 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20171206/k00/00e/040/327000c
7 時間前 - NHKの受信料制度が憲法が保障する「契約の自由」に反するかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は6日、制度を「合憲」とする初判断を示した。国民が公平に財源を負担してNHKを支える制度の合理性を司法が認めた形となる。今後の公共放送のあり方を巡る議論や、約900万世帯に上る未契約者からの受信料徴収にも影響を与えそうだ。

NHKと受信 契約世帯

NHK受信料の窓口-受信料・受信契約数に関するデータ - NHKオンライン
https://pid.nhk.or.jp/jushinryo/know/jyushinryo.html
受信料・受信契約数について, □「受信料の推計世帯支払率(全国・都道府県別)」について. 次のデータをPDFファイル(284KB)でご覧いただけます。 次のデータをPDFファイル(189KB)でご覧いただけます。 受信料収入; 受信契約種別の割合; 受信料の支払区分別・支払方法別の比率; 受信契約の契約率; 受信料の収納契約活動について. 平成28年度末 受信料の推計世帯支払率(全国・都道府県別)について; 都道府県別推計世帯支払率(平成28年度末); 推計世帯支払率の算出方法(全国); 「都道府県別推計世帯支払 ...
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平成27年度末 全国 76.9% 契約対象世帯 4,637万世帯 世帯支払 3,5647万世帯 (= 1,090世帯)

NHK受信料 合憲判決に慢心するな @ 信濃毎日新聞 (Web)