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つれづれなるままに日暮らし

第15回 空間分解分光 @ 分子分光学(’15)

分子分光学(’15) シラバス

講義概要

分光学は「見るという行為」を突き詰める学問である。目的に応じてエネルギー・時間・空間の観点で高度化した光を用いることにより、肉眼の限界を超えて自然の本性に迫ることが可能となる。本講義では、適宜必要となる光学・電磁気学量子力学量子化学の知識を整理しながら、特に分子を観測する分光法について学ぶ。分子を見るために高度な発展を遂げた分光手法の適用領域は、生命機能を含む物質科学全般に拡がっている。それらの応用事例についても学び、最先端の物質科学研究を概観する。

授業の目標

量子力学に基づいた分子の構造と性質、光と分子の相互作用を理解する。分子の量子的な性質を利用した各種の測定法の原理とその適用例を学ぶことによって分子に対する理解を深める。これらを通じて、分子に基づいて様々な現象を理解するものの見方を習得する。

履修上の留意点

「初歩からの物理」「初歩からの化学」を予め履修していることが望ましい。また,「物理の世界」も参考になろう。量子力学についてより詳しく学びたければ,併せて「量子と統計の物理」を履修するとよい。

第15回 空間分解分光

エネルギー領域の拡大、時間分解能の向上に加えて、近年とくに意識されるようになった空間分解能を持つ分光法について学ぶ。顕微鏡の原理を学ぶことによって光学顕微鏡の空間分解能の限界を理解し、光学顕微鏡の制限を超えた高い空間分解能を実現するいくつかの手法について学び、各々の特徴を理解する。

【キーワード】
回折限界、顕微分光法、近接場

エアリーディスク

顕微ラマン分光

九州国立博物館

担当講師:濱田 嘉昭(放送大学名誉教授) 安池 智一(放送大学准教授)

光学*