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つれづれなるままに日暮らし

腕時計メーカーも「スマート」路線 得意分野で勝負

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スマートウォッチは2011年ごろから、ソニーサムスン電子などの電子機器メーカーが売り出し、15年に米アップル社が発売した「アップルウォッチ」を機に市場が拡大。9月発売の「アップルウォッチ2」は、モデルによっては予約待ちという。心拍数や運動量を記録でき、GPSで走った軌跡がわかるため、電子機器が好きな層だけでなくランナーにも人気だ。
 矢野経済研究所によると、国内の出荷台数は15年の約62万台から20年には約650万台と10倍になる見通し。普通の腕時計市場が伸び悩むなか、新たな市場をとりこもうとする動きが腕時計メーカーで相次いでいる。

シチズン時計は12月、スマホと連動する腕時計「エコ・ドライブ Bluetooth」を発売する。文字盤のついたアナログ時計をベースに、スマホの電話やメール、SNSの受信を振動や針の動き、音で知らせる機能をつけた。

 スマートウォッチに「機能が多すぎて使いこなせない」との声があり、機能を絞った。電気の消費量も格段に少なく、付属の太陽電池だけで賄える。スマートウォッチの弱点とされる日々の充電が不要な点も「時計メーカーのこだわり」(広報)だ。

 米国の「FOSSIL GROUP」の日本法人「フォッシルジャパン」も9月、アナログ時計をベースにした「ハイブリッドスマートウォッチ」34モデルを発表した。活動量が測れるなど多機能の一方、ブランドごとの特性を生かした文字盤やケースのデザインなどファッション性が最大の売り。広報担当者は「いかにもスマートウォッチというデザインに抵抗がある人や時計好きの人たちに手にとってもらえれば」。

 一方、アウトドアを得意とするカシオ計算機は今春から「Smart Outdoor Watch」を販売している。水辺でも使える5気圧防水に加え、米軍の耐久性規格に準拠するなど頑丈なスマートウォッチだ。スマホのGPSと連携し、アプリで登山ルートの表示もできる。

 スマートウォッチが必要な場面を突き詰めた結果、スマホ本体を取り出しづらい登山や釣りなどのアウトドアに需要があると判断し、その用途に特化した。

 セイコーウオッチも6月に登山用の「プロスペックス アルピニスト」から、スマホと連携できる新モデルを発売した。専用アプリで登山の計画や記録を保存でき、予定の行程をどのぐらい進んだかがわかる。

 調査会社GfKジャパンのアナリスト宮本徹さんは「電子機器メーカーとは違い、腕時計メーカーはデザインや用途にこだわる戦略だ。これから伸びる市場でどれが正解なのか分からず、各社ともまだ手探りの段階だろう」とみている。(川田俊男)

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