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つれづれなるままに日暮らし

第11回 化学と生命・健康_1〜物質と生命をつなぐソフトマター〜 @ 現代化学(’13)

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現代化学(’13) シラバス

講義概要

自然の環境や生命活動を解明するには、様々な視点が求められる。その作動機構を原子・分子といったミクロな階層から理解し、さらに人間の生活に欠かせないエネルギー材料や新機能をもつ物質の生産技術開発に活かすという能動的な学問が化学である。化学はすでに堅牢な体系を確立しているが、現代社会においても活発かつ柔軟に新領域を開拓し続けている。現代の化学は何を解明しようとしているのか?その息吹を平易に解説すると共に、環境・生活とのかかわりについても考えたい。

授業の目標

人類は自然を利用しながら自然から学び、人工物質を合成することで天然物質より効率の良いエネルギー源や機能性に優れた物質を生産してきた。本教科では、エネルギー、機能物質、生命と健康を3つの柱として、化学という学問がそれらとどのように係わってきたかを学ぶ。また、どのような手段で原子の配列や分子の形を決定できるかについて、分光学、回折法、理論、計算機シミュレーションの基礎を修得する。さらに、人類を含めた生物は物質とどこが異なるのか、その機能はどこまで分子のレベルで理解できるようになったか、健康の問題に化学がどのように係わっているかを理解する。

履修上の留意点

導入科目「基礎化学」、専門科目の「分子分光学」を履修することが望ましい。

第11回 化学と生命・健康_1〜物質と生命をつなぐソフトマター

物質から生命への架け橋として注目されているのが、ソフトマターである。物質としてのソフトマター、生体材料としてのソフトマターについて概観し、ソフトマターとしての性質が、どのように我々の生活に役立っているか、また食品として利用されているかについて述べる。

【キーワード】 ゴム弾性、高分子ゲル、コロイドゲル、液晶、膜


担当講師:菅原 正(神奈川大学教授)

ソフトマター(Soft matter)とは、ソフトマテリアル(Soft material)

高分子、液晶、コロイド(エマルション 例:乳液、乳剤、ゾルなど)、生体膜、生体分子(蛋白質、DNAなど)などの柔らかい物質の総称。