出所:勝間和代オフィシャルメールマガジン 〔*〕
日経平均が年初来の高値となっています。原因は日銀の追加緩和です。アメリカのFRBが緩和縮小を発表したのと裏腹に、その翌日に追加緩和ですから、それは、為替も株式も驚くわけです。
こういう予想外の動きを
「サプライズ」
と市場では呼び、今回のように、市場に歓迎される方向のものを
「ポジティブ・サプライズ」
と呼びます。アナリスト時代はある意味、サプライズの材料探しが仕事のようなもので、これまでの材料はほぼ全て埋め込まれるので、これから株価が上がるか、下がるかは、こう言った
「予想外のイベントが起きる可能性をシナリオとして検討すること」
になるわけです。
しかし正直、当局の意思決定者でもないかぎり、こういったサプライズを完璧に予測することは不可能です。だからこそ、逆に個人は
のように、サプライズに左右されにくい投資方法が向いているのではないかと思います。よく、サプライズがあったあとに
「買った方がいいのですか」
と聞かれるのですが、これもまた難しく、
「ハーディング」
と呼ばれる、モメンタムの動きが続くこともあれば、今回のようにおそらく大量の損切りが入っており、これが一段落した後はまた調整が入るかもしれないので。
いずれにしても、日銀が強い姿勢で物価上昇を目指すというメッセージは市場に伝わったので、あとは物価上昇期待と景気回復につながることを願っています。