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つれづれなるままに日暮らし

「重力健康科学」 跡見順子

日本スポーツリハビリテーション学会誌 2013; 2: 1–13
p.12
遅筋(I 型ミオシン有意な筋)では何故ミトコンドリアも多いのか:

コアクティベータ・PGC1αが両者を共誘導する
近年,転写のコアクティベータ PGC-1 の発現が,赤筋(遅筋)の多くの特性を誘導することが示された.
シュピーゲルマンらによれば,

骨格筋のうちの赤筋の割合が高いことが生活習慣病におけるエネルギー代謝の低下と糖や脂質の利用能の低下やインスリン抵抗性増大の「悪い相関」の多くを「善い相関」に転じることが明らかにされた.

これは,赤筋である抗重力筋を使う運動が全身の健康維持に効果があることの因果関係を示唆している.
下腿三頭筋の一つであるヒラメ筋が腓腹筋との相対値で最も発達しているのは,ヒトである.腓腹筋に対
するヒラメ筋比は,ヒトでは 1 対 1 であるが,四足動物のラットでは 10 対 1 である.ヒラメ筋は典型的な
抗重力筋で,赤く血管が良く発達しており,細胞内のミトコンドリアは多い.
ミトコンドリアは,植物が産生した酸素からエネルギー産生し母細胞の活動に貢献するだけでなく,自身
の環境である母細胞内の状況に応じてアポトーシスを誘導し母細胞の生死を握る.

上記 PGC-1 がミトコンドリアの遺伝子の制御も担当していることは,生理学だけでなく分子レベルからも,有酸素運動こそ重力健康科学の基盤となることが示された.

しかし,この転写コアクティベータ PGC-1 がどのような要因により誘導されるかは未だに明らかにされていない.

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