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第10回 無機化学:金属錯体の反応 @ 化学反応論-分子の変化と機能(’17)

化学反応論-分子の変化と機能(’17) 

第10回 無機化学:金属錯体の反応 

金属錯体と呼ばれる一群の化合物を HSAB 則に基づいて整理する。ルイス塩基である配位子の硬さによる中心金属の酸化数制御の原理を学び、それが生体内での電子伝達にも利用されていることを学ぶ。
【キーワード】
フロスト図、ウェルナー錯体、非ウェルナー錯体、有機金属化合物、シトクロム、電子伝達系、多核錯体、酸素発生

担当講師:安池 智一(放送大学教授)  

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www.ims.ac.jp 

人工光合成を実現するための障害とされてきた、水の分解による酸素発生反応を高効率で進行させる触媒を人工的に開発することに成功したものであり、人工光合成技術の進展に向けた大きな一歩である。さらに、「多核構造」と「隣接する水の結合サイト」に注目した触媒分子のデザイン戦略は、人工光合成の反応を含めた物質変換反応における触媒開発に重要な指針を与えうるものである。今後、触媒分子をさらに最適化することにより、エネルギーや環境問題の解決に貢献する高性能な触媒の開発につながると期待される。

本稿で紹介した研究は、分子科学研究所の岡村将也特任助教、近藤美欧助教、久我れい子氏、柳井毅准教授、倉重佑輝助教(現神戸大学准教授)、Pranneth K. K. Vijayendran博士、吉田将己博士(現北海道大学助教)、熊本大学の速水真也教授、佐賀大学の米田宏助教福岡大学の川田知教授らとの共同研究の成果である。なお本研究はJSTさきがけ「光エネルギーと物質変換」、ACT-C「低エネルギー、低環境負荷で持続可能なものづくりのための先導的な物質変換技術の創出」、ならびにJSPS新学術領域研究「人工光合成による太陽光エネルギーの物質変換:実用化に向けての異分野融合」の研究助成を受けて行われた。関係者一同に深く感謝申し上げる。

水から酸素

人工光合成