太陽と太陽系の科学(’18)
【講義概要】
太陽を含めた太陽系の研究は、近年急速に進んできている。太陽については様々な太陽観測衛星による研究で、太陽表面の多様な活動性がわかってきた。また、太陽系全体についても惑星や小惑星の探査機が次々と新しい発見をもたらし、今や冥王星の姿も明瞭に観測されるようになってきた。これらの新しい知見に基づき、太陽と太陽系の最新の姿と太陽系の進化を体系的に講義する。
【授業の目標】
本講義では、現代天文学が明らかにしてきた太陽と太陽系に関する最新の知識を、教養学部のレベルでわかりやすく伝えることを目標とする。履修生は太陽と太陽系に関する最新の知識を身につけるとともに、現代社会に生きる教養人として地球や人類の位置付けを広い視野から考える能力を獲得できるようにする。
【履修上の留意点】
日頃から、宇宙や自然について幅広く知識を身につける姿勢で勉強していることが望ましい。
第2回 恒星としての太陽
銀河系全体で考えると、太陽は約2000億個存在する恒星の一つでしかない。そこで、様々な質量を持つ恒星の誕生と進化を通して、恒星としての太陽をこの講義では理解していく。また、私たちにとって、太陽は地球に多大な恵みを与えてくれる特別な存在であるが、太陽フレア(爆発現象)が地球に与える深刻な影響についても講義する。
【キーワード】
太陽、恒星、熱核融合、元素
担当講師:谷口 義明(放送大学教授)
毎日、太陽は「東」の空から 昇 ( のぼ ) って、夕方になると「西」の地平線にしずんでいく。
当たり前だと思うかもしれないけど、みんなは理由を 説明 ( せつめい ) できるかな?
温度の四乗
ケルビン温度
陽子-陽子連鎖反応 (水素燃焼)
ガンマー線
太陽のすがた
太陽の直径は地球の約109倍。想像しただけで、太陽がどれだけ大きいか、よくわかるよね。炎のように見える「プロミネンス」だけで地球何個分もの大きさなんだ。太陽の熱や光のエネルギーは、太陽が自分でうみだしていて、あと50億年は輝き続けるだろう、といわれているよ。