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つれづれなるままに日暮らし

第5回 化学結合ができる仕組み @ 化学結合論-分子の構造と機能(’17)

化学結合論-分子の構造と機能(’17) 

【講義概要】
分子が示す様々な機能は、分子の構造と電子状態によって決まる。これらは化学結合論により関係づけられる。本科目では、共有結合・イオン結合・配位結合といった代表的化学結合とそれらができる仕組み、分子の立体構造、さらに分子間相互作用を、電子の振る舞いにまで踏み込み、量子力学の観点から整理する。その上で、機能性材料の設計指針となる分子および分子集合体の構造形成・機能発現の原理、放射線による化学結合の破壊と生体影響、生体分子の構造と機能および医薬品の働きの学習を通して、化学結合を総合的、俯瞰的に理解する。
【授業の目標】
1.原子や分子の大きさ、電子の振る舞いの特徴、化学結合ができる仕組みを理解する。
2.炭素化合物の構造多様性とその原因を結合論、原子軌道、分子軌道の観点から理解する。
3.材料として機能する分子とその集合体の構造、電子状態と機能の関係を具体例を通じて理解する。
4.分子レベルでの遺伝の仕組み、放射線による化学結合の破壊とその生体への影響を理解する。
5.生体物質の化学結合、構造、機能、反応および医薬品の働きを理解する。

第5回 化学結合ができる仕組み 

化学結合ができる仕組みを、量子力学に基づいて説明する。分子軌道法の考え方、結合性軌道、反結合性軌道、分子の電子配置を理解する。本章で学ぶ原理、規則を活用して、二原子分子ができるのか、できないのかを予想する。また、相対的な二原子分子の結合の強さを理論的に説明できるようになる。
【キーワード】
分子軌道法、軌道相互作用、結合性軌道、反結合性軌道、ポテンシャルエネルギー曲線

担当講師:橋本 健朗(放送大学教授)