今から100年前、熊野の森を守れと、敢然と立ち上がったひとりの博物学者がいた。南方熊楠である。彼は、若いころ渡英し、科学雑誌「ネイチャー」に次々に論考を発表するなど明治日本が生んだ“知の巨人”である。帰国した熊楠は、明治政府の神社合祀政策に反対し、鎮守の森を守ろうとする。困難を極めた彼の運動は、民俗学者柳田國男らの応援によって、しだいに全国に輪を広げていく。南方熊楠の苦悩と決断をたどる。
【司会】磯田道史,渡邊佐和子,【出演】荒俣宏,奥本大三郎,北川正恭,【語り】松重豊
科学雑誌「ネイチャー」 南方熊楠 論考を発表 東洋の知識 (*)
日露戦争後
神社合祀
9年 柳田邦男