場と時間空間の物理(’14) シラバス
電気・磁気の法則を出発点として、自然界の基本的な力と物質の性質を正確に記述し、数学的に調べるための出発点である「古典場」の考え方を取り扱う。電磁場と荷電粒子の相互作用、物質中の電磁場、特殊相対性理論、一般相対性理論と重力場の理論、およびその応用に向けた基礎的な考え方と数学的方法論について、具体例を多く扱い、論理の筋道を明確にした上で物理的意味を重視した講義を行う。
第5回 時間変化する電磁場と保存則
荷電粒子と電磁場を合わせてひとつの閉じたシステムと捉 える見方を学ぶ。この見方を通して荷電粒子の運動エネルギー、運動量、角運動量といった力学量が電磁場に受け継がれ、システム全体として大局的な 保存則が成り立っていることを導き出す。これによって独立な物理的実体と しての電磁場の意味が明らかになる。
【キーワード】
電磁場のエネルギー、電磁場の運動量、電磁場の角運動量
担当講師:岸根 順一郎(放送大学教授)
第6回 時間変化する電磁場と電磁波
マックスウェル理論の大きな成果は、光を電磁波として記述することに成功したことである。本章ではまず、電磁波の基本的性質を学 ぶ。ついで時間変化する電荷密度、電流密度が電磁波を生み出すメカニズム を学ぶ。
【キーワード】
平面電磁波、遅延ポテンシャル、電磁波の放射