- 信濃川では、地形条件も影響し、たびたび洪水被害を受けてきた。つまり、千曲川における地盤隆起によって形成された狭窄部並びに信濃川における沖積平野部に入っての急激な河床勾配の変化や海岸砂丘等、水害の発生しやすい地形条件が形成されている。
- 濃川における洪水は、記録上、信濃川中下流では天平 13 年(741 年)、千曲川では仁和 4 年(888 年)が最も古い。歴史上、特記すべき洪水としては、信濃川中下流では、明治 29 年の「横田切れ」が越後平野一帯を泥海と化す甚大な被害を及ぼし、今なお語り継がれている。千曲川では、寛保 2 年(1742 年)の洪水が「戌いぬの満水」と呼ばれ、千曲川史上最大の洪水として知られている。
また、主要な洪水の成因は、台風並びに台風により刺激された前線性降雨、更に梅雨前線停滞による降雨である。