【「軍拡のレーガン」と「軍縮のゴルバチョフ」】
1981年、第40代アメリカ大統領に就任したロナルド・レーガン。対外的に「強いアメリカ」を誇示した彼は軍拡路線を進み、冷戦下におけるソ連との対決姿勢を強めました。
しかし、軍事費を倍増した反動か、経済面では失策が目立ち、アメリカを世界一の債権国から世界最大の債務国へと変貌させています。
一方、1985年にソ連の書記長に就任したミハイル・ゴルバチョフは、停滞していた自国の再建に注力。民主化・自由化の推進のほか、GDPの1/4近くを費やしていた軍事費の縮小を目指し、さらに緊張状態が続くアメリカに対しても軍縮を呼びかけました。
ゴルバチョフは2000年までに核兵器の全廃を提案するなど、米ソ間の関係改善に尽力しましたが、レーガンはこれを固持。その後、ソ連はペレストロイカの拡大がゴルバチョフの意図を大きく超え、国家の消滅を招いてしまいます。
結果として、軍事力と赤字を拡大させたアメリカが生き残り、軍縮と経済再建を目指したソ連が崩壊するという皮肉な構図に。そして、後世には「レーガンは冷戦を平和的に解決した人物」と評価する側面が残ったのです。
さて、6/21(火)から全10回に渡って放送する『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史』は、ハリウッドを代表する映画監督オリバー・ストーンのドキュメンタリーシリーズです。
アメリカ現代史を題材にすることが多いストーン監督が、第二次世界大戦前夜の1930年代からブッシュ、オバマ大統領まで…アメリカ史の「虚構と真実」を独自の視点で描きます。
『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史』全10回
http://www.historychannel.co.jp/rec/1606_01/
■6月21日(火)23:00〜26:00放送
♯1 第二次世界大戦の惨禍
♯2 ルーズベルト、トルーマン、ウォレス
♯3 原爆投下
■6月22日(水)23:00〜26:00放送
♯4 冷戦の構図
♯5 アイゼンハワーと核兵器
♯6 J.F.ケネディ〜全面核戦争の瀬戸際〜
■6月23日(木)23:00〜26:00放送
♯7 ベトナム戦争 運命の暗転
♯8 レーガンとゴルバチョフ
♯9 “唯一の超大国”アメリカ
■6月24日(金)23:00〜24:00放送
♯10 テロの時代 ブッシュからオバマへ
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